ウール毛布の特徴
毛布の繊維にこだわりたいなら、知っておきたいのがウール。天然系がはじめての人にもおすすめの素材です。そんな羊毛を使ったウール毛布の特徴を紹介します。
■保温性がある
ウールは、夜の寒さが厳しい標高の高い場所で生活する羊の毛です。羊が厳しい寒さの中生活できるのは、羊毛の構造のおかげ。羊毛に多く含まれる空気の層が断熱材のような役割をすることで、暖かさを保つことができます。また、断熱性にも優れ、熱を外に逃して寒い思いをすることもありません。羊毛をもとにしたウールもこの保温性を持っており、暖かな状態で眠ることができます。
■吸湿性や発散性に優れている
吸湿性のある天然系繊維の中でも、ウールは吸湿性や発散性に特に優れている素材です。吸湿性の高さから、登山用の服にも素材として使用されるほど。睡眠中の汗も適度に吸収、発散させ、ムレによる不快感なく眠ることができます。
■静電気が起きにくい
天然系繊維のウールは、アクリルやポリエステルなどの化学繊維と比べると静電気が発生しにくいです。ただし全く発生しない訳ではないので、静電気が心配なら、パジャマの素材を綿などにするといいでしょう。
■カシミヤやキャメル入りのウール毛布
ウール100%の毛布もありますが、ウールより高級なカシミヤ(ヤギの毛)やキャメル(ラクダの毛)入りのウール毛布もあります。ウール100%の毛布との違いは、なめらかな手触り、そして独特の光沢です。感触のよさがあります。カシミヤやキャメル100%だと手が出しにくいときは、ウールに混ざったものを選ぶのもおすすめです。
ウール毛布のお手入れ方法
ウールの手入れは難しいイメージがありませんか。自宅でもある程度のお手入れは可能です。自宅でお手入れする方法からクリーニングに出した方がよい場合まで紹介します。
■日常的なお手入れのしかた
もともとウールは、汚れや水をはじく撥水性のある素材です。そのため、日常のお手入れはたまに風にあてるだけで問題ありません。直射日光ではなく、陰干しで数時間ほど干し、毛布の中の湿気を取り除きましょう。ウールそのものは防臭性のある素材ですが、それでも長い間お手入れもせず湿気を持たせてしまうと、嫌な臭いのもとになります。
また、ウールの柔らかいふんわりとした感触をよみがえらせたいならブラッシングが効果的です。汚れ除去効果もあり、ブラッシングによって、毛の中に入り込んだ汚れもある程度取り除けます。
■ウール毛布は自宅で洗濯できる?
基本的にウールは水を使った洗濯ができない素材です。理由は、水に濡らして乾かすことで縮んでしまうため。表面のうろこ状のスケールといわれる部分が絡み合い硬くなることが原因です。汚れてしまったとき、洗濯機を使うのは避けた方がよいでしょう。
ただし、ウォッシャブルウールといって特殊な加工により洗濯ができるウールもあります。洗濯表示によって洗い方は変わりますが、どうしても水で洗いたい場合はウォッシャブルウールがおすすめです。
■汚れたらクリーニングへ
ウォッシャブルウールを除いて基本的にウールは洗濯できないと説明しましたが、どうしても汚れが気になる場合があります。そうした場合はクリーニングを活用しましょう。
また、手入れが難しいカシミヤなどを混ぜたウール毛布、ウールの中でも高価なメリノウールなど触り心地や品質を損ないたくないときもクリーニングがおすすめです。
ウール毛布の上手な使い方
せっかく保温性や吸湿性の高いウール毛布なので、上手に活用するべきです。おすすめの使い方を紹介します。
■ウールは肌に直接触れる形で
先に紹介したように、ウール毛布は吸湿性や保温性に優れた毛布です。そんなウールの特徴を生かすなら、直接肌に触れる形で使用するのが適切。そこまで寒くない時期ならウール毛布1枚でも快適に眠れるでしょう。
羽毛布団などと併用する場合は、羽毛布団の中に敷いて使います。そうすることで、ムレによる不快感を防げますし、何よりウール毛布の触り心地のよさを感じながら就寝できます。さらに上質の感触を求めるならウールの中でもメリノウールがおすすめです。
保温のために毛布を布団の上からかぶせる方法もありますが、羽毛布団の上からウール毛布をかけると布団がつぶれ、布団自体の保温性が落ちてしまいます。両方の性質を生かすなら、ウール毛布は下にする方がよいです。
■敷き毛布にして使う
ウールの敷布団もありますが、ウール100%のものは総じて薄いものが多いです。そのためどうしてもマットレスとの併用が必要となります。また、ウールの敷布団はへたりやすいのもデメリットです。
ウールを下に敷きたいなら、ウール毛布を敷毛布で使うのもおすすめ。ウールが持つ吸湿性のよさや保温性で下からも快適な眠りを得ることができます。寒い時期は保温性を高めるために、下と上にウール毛布を活用するのもよいでしょう。
まとめ
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