毛布の毛が抜ける!その原因は?
毛布の毛が抜けるのは、種類や素材なども関係しますが、新しい毛布でも使用当初から毛が抜けていくことがあります。
この場合、製造時に付着する繊維が表面に出てきていることがほとんど。毛布の製造過程では、毛布1本1本の長さをそろえるためにカット作業があります。
本来、カット後は毛布にそのカットされた繊維が付着しないよう、風圧などで除去するのですが、中には、取り切れない繊維が残ったまま販売されてしまうこともあるのです。そのため、基本的に使用していくうちに自然と抜け毛は収まります。さほど心配する必要はないでしょう。
綿素材の毛布の場合は、1本1本の繊維が10数ミリ~30数ミリ程度の長さで作られています。それぞれの繊維が擦られることで溶けやすくなり、毛抜けを発生させてしまうのです。
また、マイクロファイバーなどの素材も非常に極細で短い繊維を使っているため、素材の特性上、摩擦によって毛が抜けることがあります。このような素材を使った毛布は表面を強くこすったり、つまんだりしないように注意してください。
そして、必要以上に洗濯をすることも、毛布の毛抜けを促すため避けましょう。洗濯時の摩擦によって毛布の毛が抜けたり、毛玉などの原因になるからです。
毛布の毛が抜けて困る!洗える毛布の場合の対策方法
では、毛布の毛が頻繁に抜けて困る場合にはどのような対策方法があるのでしょうか。
綿毛布の場合は、寒くなってきて毛布を使用する前に1、2回洗濯をすると、毛が抜けるのを防ぐことができます。ただし洗濯時の注意点として、下記のようなことがあります。
・自宅で洗濯をする場合、洗濯マークや手洗いの表示がついているか確認する。
・毛布用または大きめのネットに入れて洗濯をする。
・柔軟剤を使用すると、繊維が柔らかくなり、毛が抜けやすくなるため柔軟剤は使用しない。
・洗濯をする場合、繊維のこすれ、摩擦を軽減するために水量を多くして洗う。
・干すときには両端を持ち軽く振って毛並みをほぐして干す。
・ポリエステル素材の毛布の場合、乾燥機で乾かすと縮やいたみの原因になるため、必ず天日干しにする。
なぜ柔軟剤が毛抜けを促すのか?
柔軟剤の主成分は界面活性剤であるため、綿繊維の表面が柔軟剤によって滑りやすくなるからです。表面がなめらかになり、滑りやすくなることで摩擦や毛抜けの原因になるのです。
毛布の毛が抜けて困る! 天然素材毛布の場合の対策方法
毛布の毛が抜ける場合、綿素材や、ポリエステルなどの合成繊維と、ウールや、カシミヤなどの天然繊維からできているものでは対策方法が異なります。特に天然素材で作られている毛布は水や乾燥に弱いため、クリーニング時には注意が必要です。
ウール、キャメル、カシミヤなどの天然素材の毛布で毛が抜ける場合の対策としては、下記のようなものがあります。
・毛が抜けてやせてしまうためドライクリーニングに出す回数は年に2~3回程度にする。
・クリーニングに出す回数をできるだけ少なくするため、常に清潔に使うよう心掛ける。
・汚れの付着しやすい襟元にはタオルをつけたり、カバーをつける。
・シミができた場合は、薄めた洗剤をタオルにつけてシミの部分を拭き、その後少量の水で生地に付着した洗剤を取り除く。
毛布の毛が抜ける対策に、ブラッシングも有効
毛布の毛が抜けて困っている人はその対策方法の一つとして、洋服などのお手入れで使うエチケットブラシでブラッシングするのも有効です。
毛布をブラッシングすることで毛玉もできにくくなりますし、毛布に付着したほこりや、ごみなどを取り除いてくれます。毛布をクリーニングに出す回数が減ればそれだけ摩擦が少なくなるため、毛が抜けるリスクを減らすことができます。
このようにカシミヤやウール、シルクなどは定期的に柔らかめのブラシで毛並みを整えることをおすすめします。ブラッシングをすることで、絡み合いによるピリング(毛玉)を防ぐことができるでしょう。また、洗濯前にブラッシングをすることで、毛羽が再付着してしまうことも少なくできます。
毛が抜けにくい毛布の素材や織り方とは?
このように、毛布は素材や摩擦が主な原因で毛が抜けることがあります。では、毛が抜けにくい素材や織り方としてどのようなものがあるのでしょうか?
先にも述べましたが、毛布の繊維が細かったり、毛足が短い場合そこから毛が抜けることがあります。アクリル毛布の中でもニューマイヤー毛布は、毛足が長いため、毛玉や毛抜けが発生しにくく、ほこりもつきにくいと言われています。
ニューマイヤー織りで重さ約1.4キロととても軽くて、毛玉や毛抜けになりにくいのが「櫻道ふとん店の温泉毛布」です。またこちらの毛布は、クリーニングに出さなくても自宅で洗えるという点もうれしいですね。
まとめ
毛布の製造過程上、どうしても購入後すぐの毛布には、抜け毛が見られることがあります。
しかしそれは仕方がないこと。ただ一方、購入後しばらくたってから毛布の抜け毛が目立つ場合は注意が必要です。
毛布を長くふわふわの状態で使うためにも、正しいお手入れの仕方や洗濯の方法を知っておくことが大切です。また、毛布を購入する際には毛玉や毛抜けしにくい素材や織り方があることも知っておきましょう。