毛布の部屋干しは問題ばかり?
洗濯をしたけれど、外に干せないから部屋干しという判断は一見妥当な判断に見えるでしょう。
しかし、実は毛布の部屋干しは難易度が高く、また問題点も多いのです。
まず部屋干しの前に洗濯表示を見て自宅で洗濯できるかどうかを確認
自宅で洗濯したものの雨などで外に干せない場合、部屋干しを行うかコインランドリーで乾燥機を使用してタンブラー乾燥を行うのが一般的です。コインランドリーの場合、選択タグにタンブラー乾燥NGと表記してある場合は乾燥機が利用できないこともあります。
また、洗濯表示によっては直射日光がNGのこともあります。退色や縮みなどの劣化の原因になりますので、洗濯した後の乾燥のことまで考えて洗濯するようにしましょう。
このような何らかの事情で外に干せない、タンブラー乾燥も不可能ということになると、残る選択肢は部屋干しということになります。しかし、毛布の部屋干しは難易度が高く、注意点も多いです。
吸水性や毛布の厚さが原因で乾くまでに時間がかかる
人は寝ている間にコップ1杯分の汗をかくと言われています。しかし、寝具の多くは寝ている間の汗をしっかりと吸収して眠りを妨げないようにするために、吸水性が高く作られているものがほとんどです。特に毛布のように肌に密着する寝具は、その多くがかなりの吸水性を持っています。
さらに冬用の毛布になると、体温を外に逃がさないようにするために厚く作られています。この二つの要素が合わさると、厚手で吸水性が高く乾燥に時間もかかるという、部屋干しには最悪の条件が揃ってしまうのです。
部屋干しのスペース問題
毛布を部屋干しする上での悪条件は、それだけではありません。毛布はシングルサイズでも通常の洗濯物より大きく、部屋干しをすると非常にかさばります。
毛布を数枚広げても何も問題ないくらい広い家に住んでいる場合は、特に問題にはなりません。しかし、マンションや一人暮らし用アパートなどのやや手狭な家に住んでいる場合は、乾くまでの長時間、大きな空間を毛布に取られてしまうことになります。
部屋干しによる嫌な臭いの問題
部屋干しでの困りごとの一つが、乾燥中の洗濯物から嫌な臭いがすることです。臭いの原因としては、洗濯機の洗濯槽にカビが発生している、洗濯物の乾燥が遅く菌が発生している、などがあります。
特に毛布は厚手で乾燥に時間がかかるので、部屋干しすると生乾きによる嫌な臭いが発生しやすいです。複数枚の毛布を同じ部屋で干す場合、臭いの発生を防ぐために生乾きの時間を短縮するための工夫が必要となります。
部屋干しによる結露の問題
さらに、部屋干しによって蒸発した水分が窓の結露の原因になることも。特に毛布は吸水性が高いので、部屋干しで毛布を乾燥させると、毛布に含まれる大量の水分が部屋に放出されることになります。
毛布の部屋干しでおすすめのやり方
とにかく時間がかかる毛布の部屋干しですが、干すスペースと効率のよいやり方を利用すれば、かかる時間を一気に短縮することも可能です。毛布の部屋干しに必要なアイテムと、効率の良いやり方を紹介します。
部屋干しのスペースの確保
毛布を部屋干しするためには大きなスペースが必要となりますが、常に部屋干しのために必要なスペースを用意しておく必要はありません。物干し代わりに突っ張り棒を使用したり、必要なときだけ広げられる折り畳み式の物干しを活用したりすれば、必要な時に簡単に部屋干しスペースが作れます。
効率のよい毛布の干し方
洗濯物を干す際によく見かけるのが、物干しに二つ折りにするように両端を揃えて干すやり方です。つい外に干すのと同じように部屋でもやってしまいますが、実はこのような干し方は、毛布のような乾きにくいものの部屋干しのやり方には向いていません。物干しに両端を揃えて干すと、毛布の向かい合う部分が乾きにくくなり、乾燥に時間がかかってしまいます。
乾燥しにくい毛布を効率的に乾燥させるには、次のような方法が効果的です。
隙間を利用することが大切
乾燥しにくい毛布を少しでも早く乾かすためには、毛布の出した湿気が毛布に戻ってこないような干し方にすることが効果的です。毛布の端を向かい合わせにしないで、なるべく立体的に干すようにします。毛布の間に隙間を作って、空気に多く触れるようにしましょう。
具体的には、物干しとつっぱり棒を併用してM字になるように干す、毛布を支えられるような大型のハンガーを使うなどの方法があります。特に大型ハンガーは安価で手に入り、バスタオルなど普段のお洗濯にも利用できて便利です。
扇風機を活用するとさらによい
さらに扇風機を併用して、毛布に触れる空気が常に循環するようにしてあげると、さらに乾燥が早くなります。生乾きの臭い対策としても有効です。
毛布の部屋干しでの臭いをどうにかしたい
部屋干しをして外出し、自宅へ帰ってきたら部屋や洗濯物が臭うという経験はありませんか?部屋干しで発生しやすい臭いは、このような方法で防ぐことができます。
部屋干しによる臭いの原因
自宅で部屋干しをしていると、洗濯物から嫌な臭いがしてくることがあります。この嫌な臭いの原因は主に洗濯物に発生している雑菌です。
雑菌は洗濯槽や風呂の残り水などについていることが多く、洗濯物の乾燥に時間がかかると繁殖を始めるので、嫌な臭いがするようになります。特に長時間の部屋干しや、部屋の風通しの悪さ、お風呂の残り水の利用などは、雑菌の発生につながりやすくなるので注意が必要です。
部屋干しの臭い対策
臭いは時間と共に発生してきます。乾燥に時間をかけないために、立体的に干す、扇風機を使って空気を循環するなどの方法が効果的です。また、洗濯時に酸素系漂白剤を使うと雑菌の発生を抑え、生乾きの臭いの発生を防いでくれる効果が期待できます。
部屋干しによる結露はどうする?
部屋干しをしていると臭いと並んで悩まされるのが結露です。結露の対策にはどのようなものがあるでしょうか。
毛布を部屋干しすると結露ができることがある
部屋干しによる結露の原因は、洗濯物から蒸発した水分です。特に毛布のような吸水性の高いものを部屋干しすると、大量の水分が空気中に放出され、結果として窓に結露ができてしまうことがあります。
結露を放置するのはNG
気づいたときには出現していることが多く、対策が面倒な結露ですが、面倒だからと放置してはいけません。結露はカビの原因となるだけでなく、カビ臭さや、サビの原因、ひいてはダニの発生にも繋がることがあるからです。
部屋干しでの結露対策
結露も臭いと同じように、出現する前から対策することが重要です。部屋干し中はこまめに換気をする、除湿機を使うなどの方法で対策しておくと発生しにくくなります。
また、できてしまった結露はこまめにふき取りましょう。防カビスプレーや結露吸水テープもあらかじめ使っておくと、カビやサビの発生も防げます。
まとめ
毛布を部屋干しする際の注意点を紹介しましたが、毛布を洗濯しても温かくないという場合は、毛布の寿命も考えられます。その場合は、思い切って新しいものに買い替えてしまいましょう。
特に櫻道ふとん店で販売している温泉毛布シリーズは、遠赤外線の効果でベッドから出た後でも体が温かいと好評です。